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NR旅行 銚子電鉄お化け屋敷列車


物理学科1 6098 R. T

交通システム工学科3 4108 M. M


2016828日に銚子電鉄のお化け屋敷列車に乗車してきた。このお化け屋敷列車は主催が銚子電鉄で「ホラ活」、「涙活」を発案した寺井広樹監修のもと、銚子商業高校や千葉科学大学などを巻き込んで展開される新しいお化け屋敷である。使用されるお化け屋敷列車は元京王電鉄2010系で伊予鉄道に譲渡後、現在は銚子電鉄2000系として3度目の活躍をしている。



写真1 銚子電鉄お化け屋敷列車2000


お化け屋敷列車は19:28発と20:45発の2便が運転されている。今回は19:28発に乗車することにした。犬吠駅に18:30分に集合し、ぬれ煎餅の手焼き体験と犬吠駅の駅舎を使ったお化け屋敷など列車に乗る前から様々な体験が用意されており、退屈のないイベントとなっている。まずはぬれ煎餅の手焼き体験について説明する。ぬれ煎餅の手焼き体験では犬吠駅内でスタッフに教わりながらお客さん自ら網の上で煎餅を焼く体験が出来る。ひたすら煎餅を焼きひっくり返しながら最後にタレに漬け込むという一見単純な作業ではあるが、ぬれ煎餅は銚子電鉄の名物であることから銚子電鉄らしいユニークな企画だ。我々の焼いたぬれ煎餅は少しパリパリしており食感は普通の煎餅に近かったが、焼けたばかりの熱々のぬれ煎餅を食べるというのはここでしか出来ない体験なので面白かった。



写真2 手焼き体験のぬれ煎餅


次にお化け屋敷については、犬吠駅のお化け屋敷は駅舎外に仮設の建物で作られた「ゴーストの館」というものと、犬吠駅舎内にある「お化け屋敷」の2種類がある。「ゴーストの館」は音で聴くタイプのお化け屋敷となっており、仕掛けはヘッドホンの音と部屋の明かりだけとシンプルなものになっている。部屋の明かりが点いたり消えたりと視界を奪うので、ヘッドホンから聞こえてくる怪談だけでも、恐怖感を与えるものである。しかし我々はあまり驚かなかったので二つ目のお化け屋敷に期待をした。犬吠駅舎内の「お化け屋敷」はまずお化け屋敷に入る前にお客さんには懐中電灯とガーゼが渡され、そのガーゼでお化け屋敷内にいるキヨコというお化けの「怨念の涙」を拭いてくるというミッションが課される。先に入場した人たちの叫び声が聞こえてきて、入場待ちの間にも緊張感を高められた。通常は一人ずつ入るのだが怖そうだったので二人で入れてもらうことにした。お化け屋敷に入るとお化けに扮した地元の人々が度々驚かせてきたが、順路がわからず迷っていると道を教えてくれるなど親切なお化け達であった。いくらか進むと部屋の中に人形のキヨコが置かれていたので、その目に流れている「怨念の涙」をひたすらに拭いた。いつまで拭いていいのか分からずひたすらに拭き続けていると、別のお化けが次の順路を教えてくれた。様々な仕掛けが凝らされていて恐怖感を煽りつつも、地域の人々の温かみを感じられるお化け屋敷であった。



写真3 犬吠駅舎とゴーストの館


いよいよお化け屋敷列車に乗車する。お化け屋敷列車は犬吠駅を19:28に発車し、仲ノ町駅で折り返し20:25に再び犬吠駅に戻る。車両は2両編成で1両目がお客さんの乗る車両、2両目はお化けの待機や、小道具を保管する車両である。車内はロングシートにぎっしりとお客さんが乗っていて、明かりはLED電球数個だけと薄暗く、日本人形のような置物があるなど、お化け屋敷らしい雰囲気が醸し出されていた。列車が走り出すと、車内ではスピーカーから怪談が次々と流れてきて、それにあわせて列車が急に停まったかと思うと外からドンドンドンと車両を叩かれ、車内はパニックになった。その他に車内に畜光塗料の塗られた作り物の生首や手、脚、大量の目玉などが投げ込まれ、それを乗客同士で押し付けあうように投げ合いが始まった。他にも2両目からお化けが現れては乗客一人一人の顔を覗きこむようにして脅していったり、突然列車のドアからお化けが乗車してきたりと、様々な仕掛けが凝らされていた。人体の作り物の投げ合いで乗客同士がはしゃいだり、地元の人々がお化けに扮して乗客を楽しませており、人の温かみを感じられたりと、怖いよりも楽しいお化け屋敷であった。今回のお化け屋敷列車に乗車して心に残ったことは、怖いということよりも銚子電鉄を愛している人々が一生懸命に企画を考え銚子電鉄を盛り上げ、乗客を楽しませている姿であった。


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